なんで水が掴めるの?知育菓子「つかめるふしぎ玉」の原理を解説!

雑記

今回はKracieから2018年7月に発売となった
「ふしぎはっけん つかめる!ふしぎ玉」について解説いたします。

子供と一緒に作ったはいいけど、
「自分自身が、どうして液体が固まるのか分からない…」
「子供にどう教えればいいか分からない」
そんなお悩みを解決いたします。

ズバリなんで固まるの?

ふしぎ玉が固まるのは、緑色のふしぎジュースに
・ぶどう玉のもと
・ソーダ玉のもと
を水に溶かしたものを混ぜた時です。

あれれ、作り方忘れちゃったという方は作り方の動画を見て
思い出してくださいね。

何故、固まるのか?
ズバリふしぎジュースと玉のもとが化学反応をしているからなのです。

それでは、ふしぎジュース、玉のもとの成分を確認しましょう。

http://www.kracie.co.jp/products/foods/10147136_21123.html

ふしぎジュースが「乳酸カルシウム」
ぶどう玉のもと・ソーダ玉のもとが「ゲル化剤(アルギン酸ナトリウム)」
です。

このゲル化剤(アルギン酸ナトリウム)は水に溶ける性質を持っているため
水い溶けて赤色と水色の水となりました。

乳酸カルシウムについても同様、水に溶ける性質を持っているので、
緑色のふしぎジュースとなりました。

この2種類を混ぜると次のような反応が起きます。
アルギン酸ナトリウム+乳酸カルシウム=アルギン酸カルシウム+乳酸ナトリウム

「アルギン酸ナトリウム」が「アルギン酸カルシウム」となりました。
ナトリウムとカルシウムが変わっただけじゃん!
とお思いかもしれませんが、それがこの化学反応の全てです(笑)

ズバリ、「アルギン酸ナトリウム」は水に溶けますが、
「アルギン酸カルシウム」は水に溶けない性質なのです。

水に溶けないとということは、固体になる=固まるということです。
簡単に言えば、「ふしぎジュース」と「玉のもと」は
化学反応を起こして、水に溶けない性質となったから
掴めるようになった、ということですね!

ご理解いただけたでしょうか?
ちなみにこの化学反応は、人口イクラや人口フカヒレにも
使われているものになります。

もっと化学的に理解したい!

そう思った方は、もう少し詳しく解説いたしましょう。

アルギン酸とは、海藻から抽出されたことから
“Algae”(英語で海藻)と名付けられました。
そのことから、”Alginic acid” アルギン酸と呼ばれています。

また、化学構造は、多糖に分類される形をしています。

http://www.matsuo-yakuhin.co.jp/alginic.html

この構造の中の「COO-」と書かれている場所が「カルボキシル基」と
呼ばれる部位で、非常に反応性が高い部位になります。

このカルボキシル基は一価のナトリウムイオン(Na+)よりも
二価のカルシウムイオン(Ca2+)との方が反応性が高いため、
カルシウムイオン(Ca2+)がカルボキシル基へ求核反応を起こします。
その結果アルギン酸カルシウムが生成します。

それぞれの構造を確認すると、
1つのカルシウムイオンに2つのアルギン酸が結合していることがわかるかと思います。
これを架橋といい、分子の自由度が失われた状態のため個体となります。
ふしぎ玉のもとが固まり、掴めるようになったというワケです。

その他の知育菓子シリーズの原理解説>
なんで色が変わるの?知育菓子「ねるねるねるね ブドウ味」原理を解説

コメント

タイトルとURLをコピーしました